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清凉寺の概要
清凉寺は、千年来、嵯峨釈迦堂の名で呼び親しまれている寺院。
奈良東大寺の僧、奝然上人が985年に中国に渡り、釈迦生身の尊像を模刻し持ち帰る。
奝然は愛宕山を中国の五台山に模して、大清凉寺の建立を目指すが成し遂げられず、弟子の盛算が嵯峨天皇の皇子左大臣源融の山荘を仏寺にした棲霞寺の釈迦堂に奉安したのがはじまり。
この釈迦如来像は、模刻された際に、中国の尼僧により体内に絹で作った五臓六腑等が施入された大変珍しいもので、体内封籠品は境内の霊宝館に陳列されている。
住所 | 京都市右京区嵯峨釈迦堂藤ノ木町46 |
TEL | 075-861-0343 |
休業日 | 無し |
営業時間 | 9時~16時(4月、5月、10月11月は9時~17時) |
料金 | 大人400円・中高生300円・小学生200円 |
アクセス | JR「嵯峨嵐山駅」より徒歩15分ほど |
駐車場 | 普通車800円(1日) バス2,000円(2時間) |
ホームページ | http://seiryoji.or.jp/ |
※データは取材時のものです。実際とは異なる可能性がございます。
見所と詳細情報
仁王門
入口に立つ仁王門は、1784年に再建されたもの。和様と禅宗様を折衷したもので、初層には室町時代の仁王像、上層には十六羅漢像を祀る、けやき造りの二階二重門。
愛宕権現社
入口すぐ右手に鎮座するのが愛宕権現社。慶俊僧都が鷹ヶ峰から愛宕山上に移す際、初めここに祀った故地で、神仏習合時代には愛宕権現の本地将軍地蔵、竜樹、富婁那、毘沙門天の四座を祀った。
多宝塔
多宝塔は、1700年の江戸護国寺での出開帳の際、江戸の老若貴賎の寄進によるもので、元禄十六年に廻漕建立したもの。京都府指定文化財となっている。
阿弥陀堂
嵯峨天皇の皇子左大臣源融が、仙洞(嵯峨院)の一部を賜り棲霞観を建て、後に棲霞寺と改められる。融公没後に遺族が建てた御堂が阿弥陀堂だとされる。幾度かの焼失を経て、現在の阿弥陀堂は1863年に再建されたもの。
庫裏
大方丈書院横の庫裏は、寺事務所となっており、立ち入り禁止。
薬師寺
本堂横にあるお堂は薬師寺の本堂。819年、世の中には悪病が蔓延し、これを憂慮された嵯峨天皇が弘法大師(空海)に薬師如来像の彫刻を命じ、この心経秘鍵薬師如来像が薬師寺の本尊となっている。
本堂(釈迦堂)
釈迦堂は、本尊の三国伝来生身釈迦如来像を安置する清凉寺の本堂。国宝に指定されている本尊の生身釈迦如来像は、インドから中国に渡った生身釈迦像の模刻で、体内に絹で造られた五臓六腑がある。
渡り廊下
本堂の内部の拝観は有料となる。本堂から有料エリアに入場すると、本堂裏の渡り廊下を通って、大方丈まで行くことが出来る。
「額縁の絵」の渡り廊下
本堂裏の渡り廊下に面して、池に浮かぶ弁天堂などを含む池遊式庭園があり、弁天堂が渡り廊下の窓の間から「額縁の絵」のように見える。
弁天堂
本堂裏の庭園の池に浮かぶ弁天堂は、江戸時代末期頃の建立とされている。正面柱間三間、屋根宝形造で、正面に軒唐破風が付いている。
川中島
弁天堂の西側に位置する島は、川中島という。中央には忠霊塔が立つ。この庭園は秋の紅葉も素晴らしく、渡り廊下の窓の間を額縁に見立てて眺めると美しい。
大方丈と庭園
大方丈は享保(1716~1735年頃)に再建されたもの。正面には庭園が見られる。この庭は、所々に石を配置した枯山水の平庭で、小堀遠州作と伝わる。